TOPPING DX1 II測定結果から分かる高音質ヘッドフォン出力付きDAC
一般的にアンプというとDACとアンプ、サブスクを利用する場合はストリーマーも含めて一体となった製品を指します。すべての機能が一つになったオーディオ製品は一つの機能の性能が低いと全体の性能を下げてしまいますし、現状において高性能の一体型アンプが見つからないので、各機能を別に揃える事になりますが、ヘッドフォン出力が必要になるとDAC選びの選択肢が減り、製品の価格も上がってしまいます。
アンプはDACに比べると低価格製品の性能が高くなく、できるだけ機能の少ない製品を選ぶ方が高音質化に繋がります。一方で、DACの性能は十分に向上しており、多機能になってもDAC性能が下がりません。ヘッドフォン出力もDACに求めるのが良い選択肢になりますが、良質なヘッドフォン出力を求めるとDACの価格が上がっていました。
今回紹介するTopping DX1 IIは低価格にもかかわらず、DAC機能とヘッドフォン出力の両方が高音質な新製品です。いつも参考にしているオーディオ機器を測定し、製品の評価を見られるサイト「Audio Science Review(ASR)」のTopping DX1 IIの測定結果はこちらのリンクから確認できます。
Topping DX1 II DAC & HP Amp Review
測定結果を元にした4段階の評価のうち、最高評価の割合は78%です。113ドルのオーディオ製品の評価としては評価が高く、Toppingが惜しみなく最新技術を低価格の製品に搭載している事が分かります。
Topping DX1 IIの機能と性能
Topping DX1 IIの入出力や機能を見ると、ゲーム機との接続を考慮しているのが分かります。ヘッドセットに対応しており、USBでPCやゲーム機に接続すると3.5mmのヘッドフォン出力を利用しマイクが使えます。
SINAD(通信装置からの信号の質を示す指標)を改善するために二基のDACチップを搭載し、左右のチャンネルを別のDACチップで処理する場合があります。私が使っているS.M.S.L RAW-MDA1ではDX1 IIと同じES9039Q2Mを2基使い、ASRの測定値でSINADは122dBです。Topping DX1 IIは一基で121dB(バランス出力)とSINADの測定値は同等で、販売価格は半値以下なのでコストパフォーマンスの良さが伺えます。
歪率も0.0001%以下(バランス出力)で高性能と言えます。加えて、USB接続の場合10バンドのイコライザー機能が使えます。給電はUSBから行われます。
ヘッドフォン出力は32オームの場合に片方1000mVと大きいので、ほとんどのヘッドフォンに対応しています。歪とノイズも低く音質に影響を及ぼしていません。
低価格ながらリモコンも付属しています。アンプの出力を一定にしDACの出力をコントロールし、スピーカーの音量を調整できます。
Topping DX1 IIの入出力
Topping DX1 IIは幅と奥行きが10cm、高さが3.2cmとコンパクトな筐体のために入出力端子に制限があります。
- USB
- オプティカル
- 4.4mmバランス・ヘッドフォン
- 3.5mm/TRRSヘッドセット対応アンバランス・ヘッドフォン
- オプティカル
- RCAアンバランス・プリアンプ
- 4.4mmバランス・プリアンプ
入力では同軸デジタルがありません。WiiM Miniと組み合わせて使うと、オプティカルで接続します。この場合は24bit/96kHまでの再生になります。Amazon Music Unlimitedの24bit/192kHのハイレゾは24bit/96kHでの再生になります。Spotifyは音源が24bit/44.1kHまでなのでオプティカル接続で十分です。
出力ではアンプにつなぐためのバランス出力が、多くはイヤフォンの接続に使われる4.4mm接続になっています。端子の場所が無いための苦肉の策だと思います。この価格帯のDACはRCAのアンバランス接続だけの製品が多い中で、バランス端子があるだけでも良い製品と言えます。
ASRの測定結果を見ると歪み・ノイズともバランス接続の測定結果が優れています。また、現在は多くのアンプがバランス信号で処理をしているので、アンバランスで信号を受け取ると変換処理が必要になります。バランス信号を113ドルの小さな筐体のDACで扱うためには端子の特殊性は仕方がないのかもしれません。
4.4mmのバランス出力をアンプ、例えばTopping Mini 300のTRS端子に接続するには下のようなケーブルが必要になります。
また、Fosi Audio V3 MonoのようなXLR端子に接続するには以下のようなケーブルを用意します。
現在はほとんど使われていない形式なのでケーブルの価格が高いですが、Topping Mini 300と同じようにDX1 IIは性能の割に価格が低いのでケーブルも参入メーカーが増え、価格が下がってくれるとうれしいです。
Topping DX1 IIのおすすめ構成
今、私がオーディオ製品を揃えるなら以下の製品を選びます。
| ストリーマー | WiiM Mini |
| DAC+ヘッドフォンアンプ | Topping DX1 II |
| アンプ | Topping Mini 300 |
CDをリッピングし、PCに保存した音源を音楽再生アプリで聴いたり、PCに音楽再生専用OSの「Daphile」や「Volumio」をインストールしたりといろいろ試しましたが、最も高音質だと思うのがWiiM Proでの再生です。アプリでの再生では音像が正しくならず、専用OSでは音質のPC性能依存や、Spotifyがロスレスで再生できないなど、気になる部分が解消できませんでした。
しかしWiiM Proでは音の揺れを感じること無く、CDを再生しているような正確な音を楽しめています。購入当時はデジタル出力が2系統必要でしたが、Topping DX1 IIと使うならWiiM Miniで十分です。WiiMの光デジタル出力はジッターも無視できるレベルで小さく、同軸デジタルと比べても違いはありません。
アンプはこちらで紹介しているように、時代の先端を走る低価格高性能アンプを選びます。
DACの性能はこれ以上必要がないほど進歩しましたが、高性能のアンプはまだ高価格です。しかしTopping Mini 300やFosi Audio V3 Monoのように低価格ながら高性能の製品も徐々に出現し、低価格化が進んでいます。上記の3製品を組み合わせればスピーカーとヘッドフォン両方で低ノイズ・低歪の高音質な音楽が楽しめます。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。















