美しい水槽を保つ苔対策と観葉植物活用の実践解説
せっかく美しくレイアウトした水槽も、苔に覆われてしまうとその魅力が損なわれます。今回は、苔の発生を抑え、綺麗な水槽を維持するための具体的な方法を紹介します。ここでいう「苔」は、藻類も含む総称として使用しています。
苔の生えにくい水質を作る
水質管理は、苔の抑制において非常に重要です。以下の点に気をつけたいです。
- 餌を与えすぎないこと:過剰な栄養分は苔の原因になります。
- ろ過の強化:安定した水質を保つために、ろ過フィルターは欠かせません。
- 弱酸性に保つ:弱酸性の水質が理想的です。底床にはソイルなどの酸性寄りの素材を使うと良いです。
フィルターに大量の餌が吸い込まれると、バクテリアによる分解が追いつかず、水槽が富栄養化します。餌がたまらないようにろ過の能力を高め、できるだけ分解できるようにします。また、外部フィルターにはプレフィルターを使うことで、フィルターを開けずに餌の残りを除去できます。
多くの水草は弱酸性を好むため、水質を調整して水草が成長しやすい環境を作ります。水草の成長を促すことで、余分な栄養分を吸収させ、苔の発生を抑制できます。
水槽内の苔を減らす方法
苔は一度増えると急激に広がるため、早めの対策が重要です。
- 苔の付着したものを持ち込まない:新しい水草や装飾品は、苔が付いていないか確認しましょう。
- ガラス面の苔を定期的に掃除する:掃除後、水中に散った苔は水換えで取り除きます。
苔は空気や水道水を通して必ず侵入するため、完全に防ぐことはできません。しかし、苔が付いたままの水草を入れると、苔の増殖速度が格段に上がります。流木や底砂を他の水槽から移す際は、熱湯消毒で苔を死滅させます。
ガラス面の苔は、苔取り生体だけでは完全に除去するのが難しいため、定期的に人の手で掃除する必要があります。掃除後、苔が水中に大量に散ると水が濁りすぐガラスに苔が広がります、魚の体調に影響を与えないように少量ずつの水換えをこまめに行い、水中の苔の濃度を下げます。
苔を食べる生き物たち

苔の抑制には、苔を食べる生物の導入が効果的です。以下は、それぞれの特徴と感想です。
- ミナミヌマエビ
増殖力は高いですが、苔の減少効果はあまり感じられません。かなりの増殖力があるので稚えびを捕食する魚がいない場合は水槽の中がエビだらけになります。 - ヤマトヌマエビ
苔取り能力が非常に高く、水草に付いた細かな苔も食べてくれるためおすすめです。素焼きの土管や流木ついた海苔のような苔も綺麗に食べてくれます。魚の餌やサルビニアククラータも食べているので餓死する心配もないようです。 - タニシ
綺麗な水槽での生存は難しく太陽光のような強力な光が必要なため、室内水槽には不向きです。 - フネアマ貝
苔取り能力は高いですが、淡水環境では短期間しか生存できないようです。 - 石巻貝
ガラス面の苔を掃除に効果があるようには思えませんが、ヒーターやろ過フィルターのパイプは綺麗な状態を保っています。 - ラムズホーン
細いな水草の先まで苔を食べてくれます。我が家の水槽ではアヌビアスナナの葉の裏に卵を生んでいるようで、卵は目立ちません。最初は増えないと感じましたが、水に慣れたのがしばらくすると増えるようになりました。 - カバクチカノコ貝
大きなサイズの貝で、ガラス面についている面積は石巻貝の約4倍です。夜行性なので動いているところはあまり見られません。ヒーターや流木の苔をきれいに食べてくれます。60cmの企画水槽で1匹で十分だと思います。
外掛けフィルターで観葉植物を育てる
水中植物だけでは栄養を消費しきれない場合やコリドラスなどを飼育していて成長の早い水草を育てられない場合は、外掛けフィルターで育てる観葉植物が有効です。特に以下の植物がおすすめです。
- トラデスカンチア
成長が早く、簡単な水差し栽培でも増やせます。上に伸びるタイプや垂れ下がるタイプがあるので、自分の環境に合わせ選びましょう。メルカリなどのフリマサイトで安価にて購入できます。
水草に比べると空中に育つ観葉植物は成長に消費する栄養素が多いです。水差しで育ち、できるだけ成長速度の早いものを選ぶと良いでしょう。ポトスやヤマサキカズラが有名ですが、私のおすすめはトラデスカンチアです。どんどん脇芽を出し、かなりの速さで成長するので、苔が減少する効果が感じやすいです。
外掛けフィルターで植物を育てる場合、栄養補給のためにカリウム水溶液を少量添加します。カリウムの不足は苔の発生を助長するため、定期的に補うことが重要です。
カリウムと微量元素の補給
植物の成長には、光、二酸化炭素、水、窒素、リン、カリウム、そして微量元素が必要です。これらの中で特に不足しがちなカリウムは、炭酸カリウムまたは硫酸カリウムを使います。
炭酸カリウムまたは硫酸カリウムの水溶液を作るにはドラッグストアで購入できる蒸留水を使うことで溶液の劣化を防げます。
カリウムが不足すると、植物は他の栄養素をうまく吸収できなくなります。その結果、水中の窒素やリンが余り、苔が増える原因になります。
微量元素はリキダスが使えます。リキダスにはカルシウムが多く含まれていますが、観葉植物はカルシウムの消費が多いので問題はないようです。
最後に
苔の少ない水槽を維持するには、餌のコントロール、酸性寄りの水質、観葉植物の活用、そして苔取り生物の導入が鍵となります。また、カリウムや微量元素を適切に補給することで、水草の健康を保ち、苔の発生を抑えられます。日々のこまめな管理が、美しい水槽を長く楽しむためのポイントです。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。
